デジタル画像編集向きモニターは? DELL P2415Q

写真の編集、なかでもraw現像について考えなければならないのがモニターです。
モニターの発色が満足なものでなければ正しい補正ができないからです。
では、どんなモニターを選べば良いのでしょうか?

ちょっと違う、写真編集のためのモニター

DELL P2415Q
モニターもパソコンと同じように、価格がピンキリで選びにくいと思います。
画像編集には、画像編集に適したモニターが必要なのですが、最近は、パソコン同様コストパフォーマンスが良くなってきて比較的安価なモニターもパッと見では差が見分けられないほどです。

カメラが良くてもモニターが追い付かなければ正しい編集はできません。

では、どんなモニターを選択すれば良いのかという判断基準と、おすすめ機種をご紹介したいと思います。

10bitカラーの重要性

最近のモニターは、ほとんどが1670万色の発色が可能な物が主流になってきました。
モニターはRed、Green、Blue(RGB)の3色の発光で画像を再現していますが、1670万色とはRGBそれぞれが256階調あるということです。
この256階調の表現に必要なのが8bitということです。RGBそれぞれがすべて255であれば白に、すべて0であれば黒になります。
フルカラーをうたうモニターも、中には1670万色ではなく正確には1619万4277色の疑似フルカラーの物もあります。

 
この階調が10bitになると、RGBそれぞれ1024階調、10億色越えになります。
例として白から黒までを10階調で表現するより100階調で表現する方がより滑らかな表現が可能であることがお分かりいただけると思いますが、それが1024階調表現できるということです。10階調では隣の色との識別は簡単ですが、階調が細かくなるにつれてその境目がわからなくなる=滑らかになるということです

ここまで細かい階調が果たして必要なのかと思われる方もいらっしゃるでしょう。
しかし、ハイライト域やシャドウ域の階調に余裕があるということは、補正には大事なことです。

sRGB対応

10bitというのはあくまで階調のことです。
もう1つ考えなければならないのが色域です。色空間とも言われカメラの設定にもsRGBやAdobeRGBがあるのはご存知でしょう。

色域は、センサー出力(raw)>AdobeRGB>sRGBの順に狭くなります。
これを見るとsRGBじゃダメじゃんと思われそうですが、今日販売されているほとんどのモニターがsRGB対応ですから、ウェブ上で写真を表示するときにはそれに適した補正ができるということになります。
なんでも欲張って範囲が広ければそれで良いというものではなく、各々のデータがマッチしていなければちぐはぐな発色になってしまいます。

因みにAdobeRGBは、DTPの世界で使われるもので印刷向けです。プリントアウトするときには有効ですが、ご家庭でプリントする機会がどの程度あるか…です。私は、たま~にプリントする必要があるときはキタムラとかにデータ持ち込んでプリントしてもらってます。

カメラ側の設定にはsRGBとAdobeRGBがありますが、raw形式で撮影する場合には関係ないので気になるのであればAdobeRGBで撮影しておけば良いでしょう。

そうそう、AdobeRGB対応となると極端に高額になります。余裕ある方がいいなと思って調べたのですが価格差にびっくりしました。まさにハイエンドです。

HDRは?

HDRとは「High Dynamic Range」の略で、要は白飛び黒潰れしにくい技術です。
ただし、まだ普及途上の技術なのでHDRモニターで補正した写真をHDR無しのモニターで表示するとコントラスト不足にならないのかなぁと思います。
つまり作る側と見る側が同じ規格のモニターで見ないと結果が違ってしまうということになります。

ゲーム用のモニターとしてはHDR!HDR!と言われているように見えますが、まだいらない機能じゃないかなと思います。

4K60Hz表示

4K60Hzは、動画に関係する点なので写真の編集には関係ないのですが、動画の表示には影響します。
30Hz動作だと、表示がカクつくので動画の編集チェックには60Hz対応が必要です。
4K60Hzでの表示ができるか否かということになると入出力の問題が絡んできます。
これはモニターだけの話では無くてパソコンの能力も影響します。

単純にHDMIやDisplayportが装備されているから安心というのではなく、それぞれのバージョンも確認する必要があります。
HDMIはVer2.0対応、DisplayportはVer.1.2以降でないと4K60Hzはサポートされません。
HDMIはVer2.0が2013年09月、DisplayportはVer.1.2が2009年12月リリースなのでパソコン側にDisplayportが装備されていれば、バージョン問題はクリアできていると思います。

面倒というか厄介なのがケーブルの規格で、あまり安い物や不必要に長いと伝送エラーのせいか60Hzがクリアできないようです。注意が必要ですね。

フルHDより4K

もはや当たり前になりつつあるので後にしましたが、どうせ今から購入するなら4K対応モデルを購入した方が良いですね。
しかし、21インチクラスをお考えの場合はフルHDの方が文字が読みやすいです。
(そもそも21インチクラスに4Kモニターはありません)

24インチ?27インチ?

結論から言うと、24インチ…いや23.8インチが良いと思います。
24インチのカテゴリーに含まれている23.8インチですが大して大きさが違わないのに24インチになるとポンと価格が跳ね上がる感じがします。
また、27インチはちょっと大きいなぁと思います。
私は、モニターまでの距離が近いので23.8インチがベストです。27インチになると視線の移動距離が長くなって目が疲れます。
さらに、ツインモニターにすることを考えると27インチは邪魔です。

問題は、23.8インチ4Kは文字が小さくて見にくいという点です。この点に関しては、フルHD表示すれば回避できます。(ちょっと面倒ですが)

少ない24インチ4KモニターDELL P2415Q

高画質モニターは大きい画面で離れて見るというのが基本のようで、24インチと23.8インチ合わせても数種類しかありません。
やっと探しだしたのがこちらです。

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高いでしょう?ビックリしたでしょう?
ウチのモニターが21インチのColorEdgeで、ちょっとくたびれてきたのでひと回り大きいやつをと思ったのですが、手が出ません。
これをキャッシュで買えるなら、α7RⅣ買います(笑)
その代わり、カラーキャリブレーションできるなど信頼性が全く違います。

同じ大きさでも高額出費になりますが

普通の24インチモニターなら1万円代から販売されていることを考えると、かなり高い買い物になりますね。
けれども、以前パソコンが壊れて端子の関係上ウチの21インチのColorEdgeが使えず、ごく普通のモニターで編集しましたが暗部の表現に違和感がありました。白から黒まで表現されているものの現像時に見ていると「これで良いのかなぁ?」と若干不安を覚えました。

ウチのモニターが経年劣化してきたこととひと回り大きいモニターを考えないといけないなぁと思って調べてみましたが、種類が少ないものの、23.8インチと24インチで区分が違うのでちょっと探しにくかったです。
おかげで、23.8インチで良いということがわかった上、10bitカラーのモデルはEIZOのほかにもDELLのP2415Qが存在することがわかりました。

 
今年は色々と出費の多い年なのでDELLのP2415Q…どうしようかなーと考えているところです。
(逡巡しているウチに次が出る?(笑))