感度の設定

19/07/2016

シャッタースピードを上げたい、絞りも絞りたい…
でもちょっと暗い…
そんな時に設定変更するのが感度です。

ISOとは?


今回は、感度についてですね。

フィルムカメラの場合は、一度カメラにフィルムを入れたなら1本使い切るまでそのフィルムの感度で撮影するのが一般的です。(面倒な方法で、途中で感度を変える方法もありましたが)そのフィルムの感度は、100か400が主流でした。

昔は、ASA(アーサー)と言って「American Standards Association(アメリカ標準規格)」を使っていましたが、(DIN=ドイツ工業規格も併記されたりしていました)90年代に入ってからでしょうか?それにとって代わったのが「ISO」=(International Organization for Standardization(国際標準化機構))です。呼び方が変わっただけで、内容に変わりはありません。呼び方を統一したというところのようです。

カメラで言うISOとは感度のことです。場の光に対してどの程度反応するかということで、少しの光(=暗い状況)でも撮影できるということは高感度ということになります。

感度はシャッタースピードと絞りに密接な関係があります。

デジカメ時代の感度設定

さて、デジタルカメラであれば感度はいつでも変える事ができます。

これは、デジタルになって便利になった事の一つだと思います。昔は、100で行けるか400を使うかフィルムを入れる時に悩んでました。

より感度の高い400の方が融通が効きそうなもんですが、400より100の方が粒子が細かくきれいな写真に仕上がるからです。晴れるのか曇るのか…天気には結構神経を使っていた記憶があります。

デジタルカメラの場合いつでも感度は変えられますが、やはり感度を上げると荒れた感じ(ザラザラした感じ)の画像になりカラーノイズも出てきます。なるべくなら感度は上げたくないものです。

同じ感度であれば、シャッタースピードを上げたければ絞りを開ける必要があり、絞りを絞りたければシャッタースピードを遅くする必要が出てきます。三脚を使う場合には、シャッタースピードを遅くしてもブレる心配はありませんし、絞りが開放に近くても一点にじっくりピント合わせできるので問題ありませんが、手持ち撮影の場合にはいくら手振れ補正が付いていても微妙にブレることはありますし、ピントもキッチリ合わないこともあります。また、動体を撮影するときには手振れ補正が機能していても、相手が動いていますから被写体ブレしてしまいます。

シャッタースピードを遅くしたり絞りを開けて対処できるならば問題ありませんが、どちらも切り詰められないところで撮影する必要がある場合には、感度を上げる必要があります。

前にシャッタースピードのところでお話したように、被写体がブレてしまうシャッタースピードしか設定できないような場合に、感度を上げることでシャッタースピードを上げる事ができるようになります。

また絞りのところでお話したように、被写界深度が浅くてピントが合う範囲が狭い、あるいはピントの精度に不安があるという時に感度を上げることで絞り込みができるようになります。

感度は、上げる程ざらつきやノイズが目立つようになりますが、被写体がブレていたり、ピントが合っていない写真より感度を上げてしっかり撮影した方が、ざらつき・ノイズが目立たないものです。

中途半端に感度を上げるより、思い切って上げた方が好結果を得られることが多いと私は思います。フィルムの頃はISO6400なんて禁断の領域でしたが、デジタルの今、私は構わず使っています。

カメラによる違いもあるので、感度を上げるごとにどのように写り方が違ってくるか、是非テストしてみることをお勧めします。

カメラが変わればISO(感度)設定も変わる 2018/9/25追記

2018年4月にSONYのα7IIIを購入してから感度を上げてもノイズが出にくくなりました。

そこで、マニュアルでシャッタースピードと絞りを決めておき、ISO=感度のみオートにして使っています。もちろん、極端に感度が上がってしまう場合には、シャッタースピードや絞りを切り詰めて対処します。

移動中はもちろん、本番での撮影でもなかなか便利な設定で、ISO800くらいならそのまま突破できてます(α7IIIの場合)

昔は考えられない設定でしたが、デジタルの恩恵ですね。シャッタースピードの回、絞りの回と合わせて考えていただくとわかりやすくなると思います。